NGO非戦ネット呼びかけ人
シャプラニール=市民による海外協力の会 事務局長 小松豊明
私には高校生の娘がいるのですが、とにかく自分の娘やその友達、今の子どもたちの世代を戦争に送りたくない、そう思ってここに立っています。
安保法制が違憲だ、合憲だ、ということよりも、「日本は戦争をしてはいけないんだ」ということを私は強く訴えたいと思います。
昨日までネパールにいてその発言を知らなかったのですが、安倍首相が「隣の友達の家が火事になったから助ける」というたとえ話で、安保法制を説明したと聞きました。そんなロジックが通ると思っていることに驚きます。
個人の資格で呼びかけ人になっていますが、NGO非戦ネットとして、NGOだからこそあげなくてはいけない声があります。NGOの活動の後ろには、賛同してくれている会員や支援者の方がたくさんいらっしゃいます。それぞれの活動を支えてくれていることももちろんですが、こういうことが起こった時に、NGOはどう考えるのか、どう発言するのか、と期待されていると感じています。
我々が東日本大震災やネパール大地震ですぐ動いたことを多くの方が支持してくれました。安保法制への対応についてもたくさんの人が注視してくれていると思います。
2013年に国家安全保障戦略ができた時は、正直あまりわかっていませんでした。2014年の特定秘密保護法案については何度もデモにも行きましたが、通ってしまいました。
そして2015年に、ODA大綱が国際協力大綱になり、貧困解決に使われるべきODAが軍事利用される可能性が広がってしまうと、NGOはしつこく反対の声をあげ、政府へ訴えましたが、ほとんど内容を変えられませんでした。そして今、安保法制の動きがある。ここでふんばらないと、未来の世代から「お前たちは何をしてたんだ!」と叱られてしまうでしょう。
強く声を上げ続けたいと思います。皆さん、頑張りましょう。
*2015年8月1日に開催された第2回NGO非戦ネット公式イベントでのスピーチより
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