賛同団体:日本国際ボランティアセンター(JVC)
パレスチナ事業ガザ担当 金子由佳
「2012年よりJVCでパレスチナ事業現地担当をしています。特にガザ地区で人道支援・地域開発事業の担当をしています。ガザでは度重なる戦争で、街が荒廃し、家を失った人、職が無い人、医療にアクセスできない人、家族を失った人、勉強する機会を失った人たちが、日々苦しんでいます。そしてこの3年間、彼らの声を毎日聴きながら、戦争の悲惨さ、不条理さを嘆かない日は有りません。ガザは、イスラエルから「防衛・自衛」の名目で長年攻撃されています。そして、イスラエルは防衛の名のもとにパレスチナ市民の殺害を肯定し、無辜のパレスチナ人の人権・人命を奪い続けてきました。イスラエルは、自分たちの国力・武力がパレスチナのそれをはるかに上回り、自分たちが人々を無意味に殺している事にすら気付けないでいます。
私は同じく国力の高い日本が、武力を持って海外に出ていくことで、同じ過ちを犯す危険がたかまると危惧しています。確かに、武力で守れる命はあります。国際政治を勉強していたからこそ、そう思います。ただ、武力を持つことで失う命はその何十倍も多い事も知っています。そして、戦争を通じて傷ついた人々や国と国との関係が、簡単に修復できない事も知っています。事実日本も、戦後70年経った今でも韓国・中国との戦後補償問題で揺れています。いくら日本が「償った」と主張しても、人々の心の傷、苦しみ、憎しみは早々簡単に癒えないのだと、私たちも知っているはずです。
イスラエルとパレスチナの関係もそうです。数字で見れば、パレスチナ人の方が何百倍も多くイスラエル人より死んでいますが、イスラエルにも死人がでていて、その関係は簡単には修復できるものではありません。こうした事実から、日本がわざわざ海外で自国の・他国の人々の血が流れる可能性を高めるような選択をするべきではないと、強く信じています。自衛をするなら個別的自衛権で十分だと思っています。平和を「非戦」で貫く、そんな「ユニーク」な国であり続ける事、そこにアイデンティティを見出したいと思っています」
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